2023.10.04

タッチポイント(顧客接点)とチャネルの違い、利益UPのための強化方法や注意点

タッチポイント(顧客接点)とチャネルの違い、利益UPのための強化方法や注意点

マーケティングにおいて、企業と顧客の「タッチポイント」を戦略的に設定することが必要です。

本記事では、マーケティングにおけるタッチポイントについての基本的なところから強化方法まで説明します。また、タッチポイントが増えた場合によく起こる注意点についても紹介します。

タッチポイントとは

マーケティングにおけるタッチポイントとは、顧客のサービスや商品への考え方に対し、何らかの変化・影響を及ぼす可能性のある企業との接点を指します。日本語では、顧客接点とも言います。

タッチポイントとチャネルの違い

タッチポイントを説明する際に、よく混合される言葉にチャネルがあります。チャネルも一般的には、顧客と企業の接点と説明されます。

チャネルはweb広告やテレビCM、SNSといった顧客との接点に用いられる手段そのものを指す言葉です。一方、タッチポイントは手段(=チャネル)を通じて、顧客の商品やサービスへの考え方に変化を及ぼす過程も含まれます。

例えば、ECサイトでタッチポイントを持ちたいといった場合、ECサイト単体はチャネルと呼び、ここに「初回訪問者から○回目で購入に至るケースが多い」「SNSからの訪問者が多い」「訪問者の9割が20代女性」など顧客の情報を加味し、顧客に合った適切な表現やデザイン・内容を考え、より多くの顧客の考え方や行動に影響を与えられるよう発信するのがタッチポイントです。

本記事では、手段をチャネルとして定義し、タッチポイントについて詳しく説明していきます。

タッチポイントの重要性

かつては企業競争の争点は製品であり、情報ソースもテレビや新聞といったマスのみであったため、限られた媒体のみで売り出し方を考えれば大きな問題はありませんでした。

しかし、昨今はスマートフォンの普及とともに、企業競争の争点が製品から体験へと変化し、消費者が情報を受け取るタイミングやチャネルも多様化してきています。

マーケティングにおけるタッチポイントは、見込み顧客に商品を知ってもらったり、既存顧客とコミュニケーションを深める場です。消費者一人ひとり適切なチャネルが異なるため、企業はチャネルの選択も含め顧客にはどんなタッチポイントが有効的かを探り、戦略的に設定していく必要があります。

実際にタッチポイントの整理や強化も含めて、コミュニケーション全体を見直している企業は増えています。そのような取り組みを考えている方に向けて、無料でご覧いただける資料を用意しています。

資料では、タッチポイントやコミュニケーションの設計するうえで留意すべきことや手順、フレームワーク、事例を紹介しています。ぜひ合わせて御社のマーケティングにご活用ください!

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タッチポイントの考え方

タッチポイントには、企業がコントロールできるタッチポイントと、間接的に影響を及ぼせるタッチポイントがあります。

直接コントロールできるタッチポイントは、企業が直接的に顧客に影響を与えることができる接点です。例としては、公式webサイトや公式SNSアカウント、店舗での体験、ECサイトなどが挙げられます。これらのタッチポイントは、企業の意図した通りの情報やメッセージを顧客に伝えることができるため、ブランドのイメージを構築する際に有効です。

対して、間接的に影響を及ぼせるタッチポイントは、企業が直接手を加えることは難しいものの、何らかの形でブランドのイメージや認知に影響を与えることができる接点です。例としては、メディアの取材記事や口コミ、レビューサイト、SNSなどが挙げられます。

特に近年はSNSの普及に伴い、ユーザー同士の情報共有が加速しているため、顧客の意見や感想の影響は大きいです。良い口コミや評判はブランドを大きく後押ししますが、逆に悪い評判はブランドイメージを著しく低下させるリスクも持っています。

そのため、間接的に影響を及ぼせるタッチポイントは、顧客との信頼関係の構築や良好な口コミを促進する戦略を考えることが大切です。さらに、メディアの取材記事は事前に記者と内容をすり合わせたり、SNSではキャンペーンで投稿を増やしたり、オンラインでの評価を管理・記録することで否定的なレビューやコメントに迅速に対応するなど、企業でコントロールできる領域を増やしておくと、良い影響を及ぼしやすくなります。

また、間接的に影響を及ぼせるタッチポイントは、タッチポイントを改善するための施策が成功したかどうかを測る指標を構築するのに役立てると良いでしょう。

フェーズごとのタッチポイントと有効なチャネルの選択

タッチポイントは、オンライン・オフライン問わず多種多様に存在し、消費者の購入プロセスに沿って有効的なチャネルが異なります。

touch point 01

ここからは、消費者のフェーズに合わせて、有効的なチャネルの例とタッチポイントとして設定する際に意識すべき点を説明します。

認知

まずは、消費者に自社の製品やサービスが存在していることを認知してもらうためのタッチポイントを設定しましょう。認知のために有効的なチャネルには、テレビCMやweb広告があります。

一度に不特定多数の認知を得る場合には、テレビCMや店頭ディスプレイ、置き型看板、折り込み広告などがあり、ある程度ターゲットを絞りたい場合は雑誌や新聞の広告、もう少し絞りたい場合はweb広告やSNS広告などのチャネルがあります。BtoBにおいては、展示会を利用しリードの獲得や認知拡大に務めている企業も多いかと思います。

認知は、消費者が初めてその商品やサービスまたは企業を知るフェーズです。そのためタッチポイントの設定の仕方によっては、商品やサービスひいては企業のイメージに大きな影響を及ぼします。設定の際は、それぞれのチャネルを見極めましょう。

興味・関心

消費者が認知をしただけで購入に至るパターンは少ないです。一層、興味を持ってもらえるようにタッチポイントを増やしていくことが重要です。

例えば、展示会やイベントで獲得したリード情報に対してDMを送ったり営業からフォローの連絡を入れるなどをすることで、企業の商品やサービスを知る機会を増やします。webサイト上でのユーザーの行動履歴に基づいて分類し、顧客ごとに最適な広告を配信する行動ターゲティング広告も、顧客の興味関心を高めるタッチポイントとして有効です。

関連:リードナーチャリングの役割と3つの手法、見込み顧客の育成に役立つマーケティングツール

比較・検討

ネットの普及やSNSの発展により、消費者が興味のある製品やサービスについて自ら情報を収集し比較検討を行うケースが増えています。興味を持ったから購入に至るというケースもあるかと思いますが、一般的には比較・検討を行うケースが多いと思います。この比較・検討を行う消費者のためにもタッチポイントを設定する必要があります。

比較・検討を行う消費者へのタッチポイントとして、主にランディングページや自社ホームページ、SEO記事、ブログ、SNS、レビューサイトというチャネルの選択肢があります。 検討の際に消費者がもっとも行う行為は検索です。そのため、タッチポイントを設ける際は、検索を意識して設定しましょう。

検索の上位に表示されるようにSEO対策を行なった記事やランディングページを作成するのも有効です。また、検討の際にお客さまの声やレビューを参考にする消費者も多いです。ランディングページにお客さまの声を載せたり、レビューサイトへの対策などを行いましょう。

購入・契約

比較・検討した後、購入やサービスの契約を行うのが一般的なよくある流れかと思います。購入・契約で有効なチャネルは、商品やサービスの形態によって異なります。

アパレルや雑貨などwebでの購入が可能な事業であれば、自社のECサイトやECモール(楽天・Amazonなど)、自社アプリなどがあります。実店舗をお持ちであれば、店舗での接客というものもチャネルの1つに含まれます。不動産やリラクゼーションなどの対面営業モデルの事業であれば、営業担当者の商談などがあるかもしれません。

企業側からすれば、購入は重要なステージです。そのため、タッチポイントを設定する際は、消費者視点での使いやすさや分かりやすさを意識することが必要です。商品の選択のしやすさ、決済方法の選択の広さなどを工夫することで、購入までのフェーズに来てくれた消費者を逃さないタッチポイントを設定することができます。

リテンション

リテンションとは「維持、保持」といった意味の言葉ですが、マーケティング領域で使用されるときは「既存顧客維持」といった意味になります。

商材の金額にもよりますが、マーケティングで重要なのは、売れ続ける仕組みを作ることです。そのためには、一度の購入や利用だけで顧客が離れてしまうのは、損失に繋がってしまいます。企業が顧客目線に立って、継続的に企業と関係を続けてもらえるためのタッチポイントを設定することが必要です。

ここで有効的なチャネルとしては、ファンサイトやSNSなどのコミュニティでの交流や商品やサービスを利用中の困りごとを解決してくれるFAQやコールセンターなどがあります。

関連:LTV向上のポイント|成功事例・ビジネスモデル別の施策例を紹介

アドボカシー

アドボカシー・マーケティングとは、顧客からのレピュテーション(評判)を徹底的に高めることで、長期的利益を獲得しようとするマーケティングの考え方です。つまり、消費者が、自社のブランドや商品を熱狂的に支持して使ってくれるファンになるというフェーズです。

有効的なチャネルの一部としては、限定イベントやプロモーションへの優待があります。企業からの特別待遇は、顧客自身も特別感を覚えファンで居続けてくれる可能性が大きくなります。

また、ファン同士の交流サイトやSNS、ブログを通じて顧客自らがレビューを行ってくれることで、新たな認知拡大にも繋がります。タッチポイントで、顧客同士を繋げるように促すことも有効です。

リテンションやアドボカシーのフェーズにおいて、重要になるのが顧客体験(CX)を向上させることです。しかし、顧客体験の改善に取り組んでいるものの、なかなか成果を挙げることができていない企業は少なくありません。そのような企業さま向けに、無料でご覧いただける動画を用意しました。

動画では、顧客体験の改善に必要なことやCXプロジェクトがうまく進まない原因、失敗しないCXプロジェクトの進め方などを紹介しています。本記事とあわせて、ぜひご活用ください。

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タッチポイントの強化に成功した企業事例

アプリでタッチポイントの創出に成功した無印良品

衣服・生活雑貨・食品など幅広い商品を揃える無印良品の事例を紹介します。

無印良品は自社のスマホアプリ「MUJI passport」を活用して、タッチポイントの創出に成功しました。

このアプリは、顧客の購買前後の行動に焦点を当てています。来店前の商品チェック、商品に関する口コミやアイディアの投稿、そして店舗へのチェックイン。これらのアクションすべてが、顧客と無印良品とのタッチポイントを増やす手段として考えられています。

特に注目すべきは、店舗へのチェックイン機能です。1ユーザーあたり平均で月4回程度のチェックインが行われており、これは無印良品への日常的な接触、すなわちタッチポイントの頻度を増やす手段となっています。実際に店舗を訪れなくても、チェックインを通じて無印良品を日常の中に取り入れることができるのです。

また、アプリの導入以降の実績もその成功を物語っています。「MUJI passport」は980万ダウンロードを突破し、実店舗では37%の顧客がこのアプリを使用しています。特定のセール期間にはその数は60%まで上昇します。

これにより、アプリと実店舗におけるタッチポイントの増加が無印良品のマーケティング戦略において重要な役割を果たしていることが伺えます。

カスタマーセンターの最適化を行ったカゴメ

食品・飲料・調味料の大手総合メーカーであるカゴメの事例を紹介します。

カゴメの通販事業部では、長期的な顧客リレーションシップを確立するために、テレマーケティングを効果的に活用しました。

特に、顧客からの電話対応を重視し、誕生日や孫の入学など、顧客にとって喜ばしい出来事があったり、長期にわたってカゴメ商品を愛用している顧客に対して、感謝の気持ちを込めて商品をプレゼントする取り組みを行っています。

このような顧客との繋がりを深化させる施策は、オペレーター自らが判断して行動できる権限を持つことで実現されました。オペレーターが「お客様のために何ができるか」という感性を持って接することで、通常のコールセンター業務以上の付加価値を提供することができるようになりました。

この取り組みは、顧客とのタッチポイントの質を高めるだけでなく、その頻度も増やすことに成功しており「コンタクトセンター・アワード2017」において、ロイヤル顧客サービスに焦点を当てた革新的な施策で「ストラテジー部門賞」を受賞しています。

タッチポイントを強化・増やす時に押さえておきたい4つのポイント

各チャネルで一貫性を持つ

タッチポイントを増やすために多様なチャネルを活用するのは良い方法ですが、それぞれのチャネルでメッセージや価値観が一貫していることが不可欠です。一貫性を保つことで、顧客はどのチャネルを通して接触しても同じ体験を受けられ、信頼感やブランドロイヤリティを強化することができます。

1つのチャネルだけに集中しない

デジタル化が進む今日、特定のチャネルだけに依存するのはリスクが高いです。さまざまな顧客セグメントやシチュエーションに対応するため、マルチチャネル戦略を採用し、タッチポイントを多様化させることが重要です。

チャネルごとの特性を把握しておく

各チャネルはその特性や目的に応じて最適なコンテンツやアプローチが異なります。例えば、SNSはリアルタイムな情報共有が得意である一方、メールは深い情報提供やプロモーションに適しています。各チャネルの特性を理解し、それに合わせて適切なコンテンツや戦略を展開することで、タッチポイントを最大限に活用することが可能です。

Zero / 1st Party Dataを活用する

近年のプライバシー保護の強化に伴い、第三者データの取得や利用が制約される傾向にあります。この背景のもと、企業が直接顧客から得るZero Party Data、および自社のwebサイトやアプリケーションを通じて収集する1st Party Dataの価値が増大しています。これらのデータを効果的に活用することで、顧客の実際の需要や行動をより深く理解し、それに基づいたマーケティングやサービス提供が可能となります。

Zero / 1st Party Dataを活用した施策や事例について、無料でご覧いただける資料を用意しました。規制強化に対してこれから対策を始める企業さまも、すでに対策を進めている企業さまもご活用いただける内容になっていますので、ぜひご覧ください。

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タッチポイントを強化する方法

ここからは、タッチポイントを強化するにあたって重要なポイントについて説明します。

ブランドイメージを明確にする

消費者はさまざまなタッチポイントを通じて商品やサービスへの考え方を変化させていきます。消費者が1つのタッチポイントだけで企業を見ているケースは、非常に少ないと思います。

顧客が触れるタッチポイントごとに発信メッセージの軸がコロコロ変わってしまうことは、企業へのマイナスイメージに繋がりますし、消費者に商品のアピールが十分にできずに終わってしまう可能性もあります。ブランドイメージを明確にし、伝えたい軸をブラさないことが重要です。

顧客を理解する

テクノロジーの発展により、チャネルもそれに伴うプラットフォームも数多く存在するようになりました。そのため顧客一人ひとりにあったチャネルを選択し、タッチポイントを設定する必要があります。

例えば、中国発のTikTokは2010年代後半に日本でもサービスが開始された比較的新しいSNSですが、「2024年4月版!性別・年齢別 SNSユーザー数(X(Twitter)、Instagram、TikTokなど13媒体)」によると、TikTokの日本国内のアクティブユーザー数は1,700万人で、Facebookの2,600万人に迫る勢いでユーザー数を増やしています。

また、ダイレクトメールや新聞広告や折込チラシなどは若い層の利用は減ってしまいましたが、今でも一部の高齢者の方々や地方の方々には重要な情報源となっています。このように、消費者が利用する情報収集先は数多くあるうえに、常に変化をし続けています。

顧客をマスで捉えるのではなく個として捉え、理解し、自社の顧客にあうタッチポイントは何かを見極めることが重要です。

関連:顧客理解を深める2つのポイントとマーケティングにおける課題

カスタマージャーニーマップを活用する

カスタマージャーニーマップとは、消費者の商品との出会いから購買、購買後までの顧客の行動や心理を時系列にまとめて可視化したものです。可視化することで、顧客の変化が明確化し、メンバーと共通認識を持ってタッチポイントの戦略を立てることができます。

消費者の行動や心理が動く際には、必ずタッチポイントが存在します。それぞれのフェーズにどのような心理変化をもたらしたいかをマップに記し、それをもとに適切なチャネルの選択と発信する情報や見せ方を検討しましょう。

関連:カスタマージャーニーとは?効果的なマップの作り方と2つの活用事例

複数のチャネルでも一連の体験を提供する

タッチポイントにはオフラインのチャネルとオンラインのチャネルがあります。ただし、オンラインとオフラインを別々のチャネルとして分けるのではなく、融合させ、よりよい顧客体験を提供することが重要です。このような考え方をOMOと呼びます。

今では、実店舗で商品を見てからwebで購入をするショールーミングや、逆にwebで事前に検索をしてから実店舗で購入するwebルーミングという形で、ショッピングをする消費者は珍しくありません。その際に、webでのタッチポイントばかりを強化し、実店舗での接客などを疎かにしてしまうと、顧客は購入に至らない可能性があります。

オンラインのチャネル、オフラインのチャネルと分けずに、共通の体験を提供できるようなタッチポイントの作り方をすることが重要です。

関連:OMO戦略とは?成功のポイントや戦略の立て方、事例を紹介

タッチポイントごとに顧客満足度を上げる

顧客を理解することにも通じるポイントではありますが、タッチポイントで発信するメッセージや情報は顧客にあった形が望ましいです。

認知からの購入に繋げることもタッチポイントの役割としては重要ですが、購入後も使い続けたりサービスを利用し続けてもらうためのタッチポイントを用意し、コミュニケーションを図ることも重要です。

顧客一人ひとりを把握し、それぞれのニーズにぴったり合うチャネルや情報の見せ方を選択し、それぞれのタッチポイントで顧客満足度を高められるようにしましょう。

関連:顧客ロイヤルティとは?顧客ロイヤルティ向上のための5ステップ&成功事例

PDCAをまわす

タッチポイントを増やせば良いというものではありません。無闇に広告を打って顧客接点の機会を増やしても、顧客にマッチしていなければ不要な情報を発信する企業だと思われ、かえってイメージダウンに繋がりかねません。適切なチャネルで、顧客にあった情報発信でタッチポイントを作りましょう。

そのためには、それぞれのタッチポイントでどのような効果があったのか、逆に効果がなかった理由は何かの調査を行い、PDCAを回しましょう。PDCAを回しながら顧客と企業がよりよくコミュニケーション取れるタッチポイントを見つけることが重要です。

関連:デジタルマーケティングの効果測定の方法と指標、分析に役立つツール

タッチポイントが増えることで起こる問題

タッチポイントが増えれば、顧客に与える影響力も増加します。認知拡大や購入のための促し、使い続けてもらうためのサポートなどを考えた結果、多種多様なチャネルを用いてタッチポイントを設けている企業は多いかと思います。しかし、多くのタッチポイントを所有することで起こる問題があります。一番の問題は、データのサイロ化です。

データのサイロ化とは、それぞれのチャネルに使用しているシステムやツールにデータが管理されているために、データがバラバラになってしまっている状態を指します。これは、タッチポイントを強化するためには避けるべき状態です。

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関連:「データのサイロ化」5つの問題と解決策。攻めのDX推進を妨げるサイロ化の原因とは

データがバラバラに管理されている状態では、顧客理解を深めることもタッチポイントごとに評価を行いPDCAを回すこともできません。また管理も煩雑になり、業務効率の低下にも繋がります。

それぞれのタッチポイントごとに導入しているシステムやツールのデータを1か所に集約し、統合して実在する個人としてデータを紐付けることが重要です。

タッチポイントの管理はCDPが有効

各タッチポイントで収集したデータを統合・管理するのにおすすめなのがCDPです。

CDPとは「カスタマー データ プラットフォーム:Customer Data Platform」の略称で、あらゆる顧客のデータを収集・統合し、データを活用できる環境を整えるマーケティングシステムです。顧客一人ひとりに合わせた体験を提供できるよう、さまざまな外部ツールに連携することができます。

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関連:CDPとは?カスタマーデータプラットフォームの機能やメリット、活用例を解説

CDPを導入することで顧客データを一元管理できるようになるので、「誰が・いつ・何をした」という情報だけでなく「顧客はなぜ購入したのか?」「なぜ他企業を選んだのか?」という顧客インサイトを突き詰めていくことができます。

そのうえで「顧客目線」のコミュニケーションを実施し、各チャネルでストーリーに沿った一貫性のある顧客体験を提供できます。データの送受信も速いため、スピーディーに改善を進めていくことが可能で、タッチポイントの強化ひいては事業成長に役立ちます。

CDPがどのようなツールなのか、具体的なイメージを掴んでもらえる資料を用意しました。ほかのツールとの違いや各部門ごとの効果・ユースケースなどを紹介しています。

CDP検討マニュアル

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