2022.07.27

CDPとCRMの違い、CDPの利用で広がる顧客とのコミュニケーション

CDPとCRMの違い、CDPの利用で広がる顧客とのコミュニケーション

近年、データ活用がマーケティングのトレンドになっている中でCDPが注目を集めています。

CRMは1990年代からの歴史があり、取り組んでいる企業も多いですが、顧客のデータを統合するという観点においてCDPとどのような違いがあるでしょうか。

本記事では、CDPとCRMの違い、CDPとCRMを組み合わせて利用するメリットを紹介します。

CDP検討マニュアル

CDPとCRMの違い

CDPとCRMは、顧客データの収集・管理および、その後のマーケティング施策を管理するためのツールです。

CRMは既存顧客のデータの収集とアプローチを主としています。CDPは既存顧客だけでなく扱う対象のデータが多岐に渡り、特にオンラインの見込み顧客も収集の対象として設計されています。

機能面では、CRMはメール配信機能に特化しているものが多く、さまざまなツールとの連携をあまり想定されていない場合があります。一方、CDPは各種施策を実施するための機能を提供していないものが多いものの、その部分は他のツールと連携することを想定して設計されています。

CDPとCRMについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。

CRMとは

CRMとは「Customer Relationship Management」の略であり、「顧客関係管理」と訳され、顧客との関係性を構築し、一元的に管理をするための手法やツールを指します。

CRMをマーケティングの手法として指す場合もありますが、本記事ではCRMをツールとして表現します。

CRMとSFAの違い

CRMと似たツールにSFAがあります。SFAとは「Sales Force Automation」の略称で、営業支援システムと訳されることが多いです。

SFAは、既存の営業プロセスの効率化や自動化を遂行するためのシステムであり、例えば、商談を開始してから受注に至るまでの進捗状況をデジタルデータとして可視化することや、その活動プロセスの管理・分析などを担うことができます。

CRMとSFAの関係を図にすると以下のようになります。

cdp crm 01

マーケティングからカスタマーサポートまで幅広い業務で活用されるのがCRMであり、その中でも営業プロセスの管理としての機能を持っているのがSFAです。

現在提供されている多くのシステムは、CRMとSFA両方の役割を持っているものがほとんどであり、顧客情報の管理・分析を中心として、営業プロセスも一元的に管理するソリューションが主流となっています。

BtoCにおけるCRM

BtoC領域におけるCRMは、顧客(消費者)とのコミュニケーション履歴を収集し、管理するツールとして使われ、主に次のような情報を管理することができます。

  • 既存顧客の情報(会員ID・連絡先など)
  • ポイントの管理
  • キャンペーンに紐づいた購入履歴
  • ECサイトの行動履歴
  • メールやアプリ通じてやり取りしたコミュニケーション履歴
  • カスタマーサポートへの問合せ情報

近年、顧客が「自分だけの特別で上質な体験」を求めるようになっていることから、企業は顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションを取る必要が出てきています。しかし、複雑化した顧客の行動を手作業でトラッキングするのは困難であることからCRMが使われるようになりました。

CRMを使うことで、さまざまなアプローチで顧客とコミュニケーションを行い、顧客との信頼関係や顧客体験の向上が期待できます。

BtoBにおけるCRM

BtoB領域におけるCRMは、SFA(営業支援システム)に近い顧客管理ツールとして使われ、主に次のような既存顧客情報や顧客接点に関する情報を管理することができます。

  • 企業情報
  • 既存顧客の情報(連絡先、役職など)
  • キャンペーンに紐づいた購入履歴
  • メールやSNS通じてやり取りしたコミュニケーション履歴
  • 予算実績管理
  • 商談管理

これらの蓄積された情報を一元化することにより、営業活動においては履歴をリアルタイムで確認することができるので、顧客との関係性を把握したうえで、次のアクションを導き出すことができます。

最近では実施できる施策や、連携できるツールが増えている傾向がありますが、CRMはメール配信機能に特化してるものが多く、さまざまなツールと連携することをあまり想定されていない場合があります。

CDPとは

CDPは「Customer Data Platform」の略であり、顧客データを管理するためのプラットフォームで、さまざまなシステムやマーケティングツールでバラバラに管理されてしまっている顧客データを統合管理し、活用するための基盤です。CDPについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。

関連:CDPとは?カスタマーデータプラットフォームの機能やメリット、活用例を解説

顧客データには、小売のビジネスを例に挙げると、店舗でのID-POSにある購買データ、会員カードのデータ、ECサイト上の購買データなどがあります。

また、デジタルの領域で取り扱う顧客データには、既存顧客・見込み顧客問わずサイト上の行動やモバイルアプリのアクセスデータ、メール配信やアプリのプッシュ通知配信・web接客ツールなどの配信キャンペーンや結果に関するデータなどユーザーとのコミュニケーションに関するデータも存在します。

これらのデータを統合することで、戦略の立案やマーケティング施策の実施と振り返りに活用できるようになります。ただし、CDPはデータを管理するプラットフォームのため、施策を実施するうえでは他のマーケティングツールと組み合わせて利用する必要があります。

具体的には、以下のようなツール・システムとの連携が可能です。

ツール名 webアクセス解析ツール CRM / SFAツール EC / 購買データ管理ツール ID-POS BI / 分析ツール MA / メール配信 / その他施策
ツールの例 ・Adobe Analytics
・Google Analytics
・Ptengine など
・Salesforce
・Synergy!
・HubSpot CRM
・eセールスマネージャー
・F-RevoCRM
・kintone
・Zoho CRM など
・EC being
・Shopify
・EC-CUBE
・ecforce
・EPR(マクロミル)
・W2 Unified など
・スマレジ
・airレジ
・ORANGE POS
・POS+retail
・shopping Scan(True Data)
・ユビレジ など
・Tableau
・Looker Studio(旧Google Data Portal)
・Yellowfin
・Amazon QuickSight
・DOMO
・Redash など
・Marketo
・Marketing Cloud Account Engagement(旧 Pardot)
・HubSpot
・Synergy!
・Karte
・DLPO
・LINE
・Repro
・WEBCAS email など

CDPを導入することで、統合データをBIツールに連携しデータを可視化して正しくスピーディーな判断ができるようになったり、統合データを用いて正しく顧客を評価したうえでのコミュニケーションが可能になります。

選ばれ続ける企業となるために取り組むべきコミュニケーションの全体設計について、詳しくは下記の資料をご覧ください。

無料資料:データによる顧客中心のコミュニケーション再構築|これからの市場で選ばれる企業になるために

データによる顧客中心のコミュニケーション再構築|これからの市場で選ばれる企業になるために

CDPとDMPとの違い

CDPとDMPは、同じような機能を提供しているツールも多いですが、もともとのツールの思想や目的において異なる点があります。

CDPの主な目的は顧客理解をもとにした施策の実施ですが、DMPの主な利用目的は、デジタル広告ターゲティングの精度を改善し、広告を最適化することです。そういった目的におけるDMPは、扱うデータとして3rd Party Dataのwebサイト訪問者の年齢や性別などの匿名トラッキングデータがメインです。

CDPとDMPの違いについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。

関連:CDPとDMPの違いとは?それぞれの特徴と使い分けのポイント

CDPとCRMの比較表

以上より、CDPとCRMは下記のように分類することができます。

プラットフォーム CDP CRM
既存顧客の情報管理
見込み顧客の情報管理 ×
施策実施

CDPとCRMの使い分け

顧客の囲い込みを行いたいなら「CRM」

既存顧客にフォーカスしたマーケティングを行うのであれば、CRMで十分です。CRMを利用すれば、徹底的な顧客管理をもとに、顧客に最適な対応・サービスを提供し続けることで優良顧客化し、売上・利益の向上が期待できます。

見込み顧客の情報やオフラインデータも活用したいなら「CDP」

CRMはあくまで商品購入や会員登録など、顧客情報を登録した後のユーザー(既存顧客)に対してコミュニケーションを行うものです。

顧客情報の登録前のユーザー(見込み顧客)情報も取得・活用することで、ユーザーに対して適切なコミュニケーションを行えるようになります。

また、CRMで取り扱う情報が限定的になっているとそれもまた、ユーザーによって快適なコミュニケーションとならない可能性があります。

店舗とECサイトを運営している場合、店舗で登録した会員カードの情報、会員情報に紐づくID-POSにある購買データ、ECサイトの会員情報、会員情報に紐づく購買データ、マーケティング目的のメール配信、カスタマーサポートでの対応情報などさまざまな情報が存在する一方で、CRMでそれらの情報を統合して運用できる環境を構築するには限界があります。

データ統合のための基盤をスクラッチで開発するという選択肢も考えられますが、データの収集・統合・各種施策を行うマーケティングツールへの連携を考慮して開発する際には膨大な期間およびコストが発生します。

そこで、1つの解決策としてCDPが挙げられます。CDPは、各種CRMと異なり施策の実施のために他のマーケティングツールと連携することが前提になるため1つのツールのみで施策まで完結できませんが、それぞれの部分で適切なツールを選択できます。

スクラッチ開発では初期に定義したツールとの連携のみがスコープになりますが、CDPを導入することで、新たなマーケティング施策を行うためのツールとの連携も容易になり、顧客ごとに適したチャネルでマーケティングを行える環境構築の準備にもなります。

また、CDPにデータを統合することでCRMのみでは見えていなかった正しい顧客のステージの定義や、機械学習に必要なデータを整備してより良い戦略の立案などにも繋がります。

CDPの選び方や導入する前に知っておきたいポイントについて、下記の資料でより詳しく解説しています。また、CRMと同様によく比較されるDMP、DWHとCDPの違いも分かりやすくまとめています。ぜひ合わせてご覧ください!

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CDP検討マニュアル

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弊社EVERRISEでは、顧客データをノーコードで管理できるCDP「INTEGRAL-CORE」を提供しており、これまでTVerさまやhoyuさまなどを含め複数社の導入実績がございます。

本記事で紹介したように、CRMと組み合わせて利用することも可能です。

また、CDPの提供だけでなく、デジタルマーケティング領域における300件以上の開発実績で培ったノウハウから、データ活用基盤構築のためのコンサルティングや自社の基幹システムを含めた各種システムと連携を行うための開発も可能です。

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