2022.04.06

DXによるコールセンター改革!守りの業務効率化・攻めのデータ活用

DXによるコールセンター改革!守りの業務効率化・攻めのデータ活用

近年のDXの潮流の中で、コールセンターにおいてもDX推進は必要不可欠なものとなっています。

テクノロジーの発展によりさまざまなデジタルチャネルが存在していますが、利用顧客や契約・購入に迷っている見込み顧客と直接対話ができ、意見を聞けるチャネルはそう多くはありません。その点においてもコールセンターは非常に重要な部署と言えます。

本記事では、コールセンターが抱えている問題点に触れながら、DXの取り組みを進めるコールセンターでの業務効率化の観点だけではなく、コールセンターを売上向上などに繋げる顧客のタッチポイントとして利用し、取得した顧客データの活用方法についても紹介します。

コールセンターが抱える課題

人手・リソースが不足している

コールセンターは、今や企業において当たり前のように設置されている組織・機能の1つです。質問や意見など顧客からの声を直接聞ける重要な機関であり、顧客にとってもサービスや商品をよりよく利用するために必要な部署となっています。

また、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、非対面・非接触へとコミュニケーション手段の変更を余儀なくされており、顧客との非対面コミュニケーションチャネルとしてコールセンターに期待している企業が増えてきています。

しかし、需要が伸びている一方で、国内のコールセンターでは今でも多くの企業が人的リソースに頼らざるを得ない状態で運用をしています。そのため少子高齢化による労働人口不足や職の定着率の低さから多くのコールセンターが常に人手・リソースの不足の状態に陥っています。

株式会社リックテレコから発行されている「コールセンター白書2019」によると、採用にあたって十分な応募数を確保できていないと回答した企業は全体の75.5%を超え、多くの企業で採用における課題を抱えていることが分かります。

応対品質を向上できない

応対品質とは、オペレーターが顧客から電話を受けて会話が終了するまでに、どれだけ顧客の要求を満たせたかを測る指標のことです。応対品質を測るためには、以下の2つの評価項目が設けられることが多いです。

  1. つながりやすさ
  2. 対応の速さ・正確さ

しかし、十分な対応ができず顧客を長い時間待たせてしまう、あるいは繋がりにくいという状態を生み出してしまっている企業は多いのではないでしょうか。また、電話の受付時間が短いために土日に問合せが集中し繋がりにくいという状況を生み出していることもあるかと思います。

さらに、コールセンターでは専門的な知識が必要であることに加えて、対応がすべて音声のみであるためにオペレーターのサービス品質レベルにバラつきが出てしまいます。優秀なオペレーターを育成しようと研修を充実させる会社もありますが、それでもまだサービス品質にムラがあるのが現状です。

後処理の時間が長い

コールセンターにおける後処理時間とは、顧客との電話を切ってから行う事務作業の時間のことです。具体的な業務内容としては、応対記録の入力や顧客からの問合せ内容をまとめる作業などが挙げられます。また、商品やサービスの注文があればそれを入力したり、要望をまとめたりする作業も伴います。

コールセンターにおいて後処理の時間は、業務効率改善を考える際に重要なポイントです。後処理の時間を短縮することで、短縮した時間を顧客対応に利用することができます。結果的に電話が繋がりやすくなるなどの、顧客の利便性の改善や満足度の向上にも繋がります。

しかし、電話をしながらオペレーターが手動で問合せ内容を入力したりシステムに入力する内容が複雑・煩雑になっていたりと、後処理を行う際のオペレーターの負担が重く、結果的に後処理の時間が長くなってしまっている場合が多いです。また、システムに入力するルールが定まっていないために、記録されている内容が人によって異なるために集計や分析を行うのに長い時間かかってしまうケースもあります。

オペレーターの負担を減らし業務効率を向上させるためにも、後処理の時間を短くする対策は重要です。

チャネル(顧客との接点)の多様化

最近ではデジタル化が進み、webやアプリ、SNS、イベント、店舗などオンライン・オフライン問わずに顧客との接点を持てるチャネルが増えています。

顧客が使い慣れたチャネルでサポートを受けられるよう、従来の電話だけでなく、多様なチャネルに対応できることが望まれますが、チャネルが増えることでコールセンターはあらゆる角度からのフォローが必要になってきます。

例えば、提供する製品やサービスに関する問合せだけでなく、チャネルごとでの操作方法に関する問合せにも対応が必要になるでしょう。また、顧客がアプリで質問をし、その回答が来ないために電話で問合せをしたもののコールセンターは把握できておらず、顧客に一から説明を求めることになり顧客満足度が低下する、といった問題も出てくるかもしれません。

顧客は手軽にコンタクトできる手段をその時々で選択し、複数のチャネルを使い分けながら問合せをしているだけであるため、コールセンターはどのチャネルからの問合せであっても、チャネルを横断しても、顧客対応の品質を一定に保つ必要性があります。

そのために、チャネルごとで操作方法等も含めたマニュアルの作成や、そもそも操作方法に関する問合せを減らせるような施策、全チャネルでの情報共有、チャネルごとでサポート内容が異ならないように各チャネルでの応対品質の向上などを考えていく必要があるでしょう。

他部門との連携ができていない

コールセンターはクレームや問合せ対応を行う部署として閉ざされており、コールセンターの情報が他部署と連携されていないケースは多いのではないでしょうか。

顧客からの入電は、ちょっとした質問や資料請求であっても、その先にクロスセルやアップセルのチャンスに繋がる可能性が大きいです。

また、営業活動を伴う製品・サービスを提供している企業の場合、コールセンターの情報が営業と連携されていないことにより顧客からのクレームが入っていたことを知らずに営業が改めてアプローチをかけてしまい、トラブルが生まれてしまう可能性もあります。

このように、営業機会の損失やトラブルを引き起こさないためにも、コールセンターからの顧客情報が他部署と連携できる環境を作ることは重要です。

コールセンターの課題を解決する守りのDX

コールセンターの課題を解決するために有効なのが、DXへの取り組みです。DXとはデジタル技術を用いて会社全体を強化することを指します。日本では経済産業省が2018年に発表した「DX推進ガイドライン」の中で、DXを次のように定義しています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

引用元:経済産業省「DX推進指標」とそのガイダンス

加えて、DXには「守りのDX」と「攻めのDX」の2種類があります。守りのDXは、自社でコントロールできる改革的なテーマであり、攻めのDXは、顧客を中心としたステークホルダーや自社だけでなくエコシステムをも巻き込むテーマです。DXの分類について、詳しくは下記の記事をご覧ください。

関連:「攻めのDX」とは ~「守りのDX」と「攻めのDX」の違い~

DXの取り組みを行うにあたり、いきなり高度な攻めのDXに取り組むことは容易ではありません。まずは既存のビジネスモデルをもとに自社でコントロールできる守りのDXから取り組み、徐々に攻めのDXに移行していきましょう。

ここからは、具体的にコールセンターで取り組める守りのDXを紹介します。

FAQの用意・改善

コールセンターの課題に対するソリューションとして、顧客が自ら情報を得て解決することで、コールセンターにかかってくる問合せの件数を減らすことが重要です。

問合せの多い質問については、コールセンターで対応するのではなくサービスサイトやFAQページ、ユーザーコミュニティー、SNSなどのデジタルチャネルを活用することで、コールセンターに来る問合せの件数を減らすことができます。

こういったデジタルチャネルの活用で、いつでも好きな時に自分の気になる点だけを検索し、解決することができるため顧客のストレス軽減にも繋がります。

また、提供する製品やサービスの利用者の属性によっては、日本語だけではなくさまざまな言語に対応しておくことで、幅広い人々に活用してもらえるというメリットもあります。

顧客情報や問合せ履歴のデータ化

昨今、通話録音ツールを導入するコールセンターは多いかと思います。通話内容を録音することで顧客とのトラブル対策やオペレーターの聞き漏らしのリスクの軽減を図ることができると期待されているからです。

しかし、問合せ履歴などは音声で録音するだけではなく、テキストデータとして残しておくことも重要です。最近では、AI音声認識機能を取り入れリアルタイムでテキスト化ができるツールも増えてきています。テキスト化した問合せ内容や顧客情報をオペレーター個人に閉ざすのではなく、全体で共有することも重要です。

過去の問合せ内容や顧客情報を明文化し誰でも見られる状態にすることで、ベテランのオペレーターに依存していた業務を分散することができます。何度かやりとりをしている顧客がいれば履歴を追うことで過去のやりとりを確認でき、別のオペレーターに繋がったとしても、履歴を確認しながら対応することができるようになります。

CTIの導入

​​CTIとは「Computer Telephony Integration」の略で、電話やFAXとPCを連携させたシステムのことです。コールセンターなどの電話を利用した部署では欠かせないシステムとなっています。

CTIに蓄積できるデータは、顧客の電話番号やオペレーターIDなどから誰が・いつ・何時間通話をしたか、電話対応後のログ記載や対応にかかった時間など、電話に関わる部分のデータを収集・分析することができます。

具体的にはCTIには次のような機能が備わっています。

CRM連携

CRMシステム(顧客管理システム)との連携が可能です。オペレーターは着信相手の名前や属性、過去のやりとりなどより詳細に相手の状況を把握しながら応対できます。また、受けた問合せ内容やオペレーターとの会話の内容を顧客一人ひとりで管理することができます。

顧客情報を活用した対応をすることで、顧客目線の対応ができオペレーターの業務の効率化や品質向上が望めます。

ポップアップ機能

CRMなどの顧客情報システムと連携し、着信相手の名前や購入履歴、過去のやり取りなどをパソコンの画面に表示する機能です。基本的な情報を聞き直す必要がないため、通話時間の短縮や顧客満足度の向上が期待されます。

通話録音

通話を録音する機能です。トラブル防止に繋がる他、録音した音声を後からチェックすることができるため、顧客との通話履歴を残すのに役立ちます。また、録音した音声から分析を行い、オペレーターの教育や応対品質の向上にも繋げることができます。

電話制御

あらかじめ設定したルールに従ってオペレーターへ着信を振り分ける機能です。1人に業務が集中することを防ぐことができます。また、優先度を設定し重要度の高い顧客にベテランのオペレーターを割り当てたり、営業時間外は自動電話応対に切り替えるなどの設定が可能なため、オペレーターの業務負荷の軽減に繋がります。

受付時の項目整理・対応窓口の振り分け

問合せの受付時に自動音声を使って事前質問を行い、顧客の問合せ内容の種類によって対応窓口を分けることで、オペレータの負担軽減に繋がります。

また、担当のオペレーターに直接繋げることで、顧客にとってもたらい回しされているという感覚が減り、顧客満足度の向上が期待できます。近年は、働き方改革推進のため電話応対業務の効率化を目的に導入する企業も増えています。

教育やマニュアルの確立

コールセンターのオペレーターは、専門的な知識が必要とされる場合が多くあります。そのために新人教育が必要不可欠です。記録されたデータを分析することで、よく受ける質問のパターンをまとめたり受け答えをある程度シナリオに起こしたりすることが可能です。これらをもとに、マニュアルの作成や新人教育の教材を準備することができます。

これにより、新人のうちでもマニュアルに則して受け答えができるようになり、問合せをしてきた顧客にも不信感を与えることなく対応ができます。

アウトソースへの移行

人材不足や繁閑の差などの課題を解決するには、アウトソースに頼るのも1つの手です。

株式会社矢野経済研究所が2021年11月に発表した「コールセンターサービス市場/コンタクトセンターソリューション市場の調査を実施(2021年)」によると、2020年度の国内コールセンターサービス市場規模(事業者売上高ベース)は、前年度の2019年から4.6%増でした。企業のコールセンター業務において、労働力不足や労働者派遣法の改正などを背景としてアウトソーシングする企業は年々増えています。

インハウスのコールセンターでは、従業員がオペレーターとなるため自社製品やサービスについての知識が豊富であり、顧客満足度を上げやすいというメリットがあります。しかし、人材を補ったり新人を育てる工数を考えると非常に難しい場合も多くあります。

その点でアウトソースを利用し補うことで、人員配置の変更がしやすく大規模なキャンペーンを打つ際などに一時的に増員するなどの調整を行うことも容易です。クオリティに不安がある場合は、別の会社を検討するなど変更が可能です。

これまでインハウスで運営していた企業の場合には、設備はそのまま社内に残しオペレーターだけをアウトソースするケースもあります。また、平日はインハウスで対応し、夜間や休日だけアウトソースを使うということも可能です。このように柔軟に対応することで、人材不足や教育ができないという課題も一部カバーすることができるでしょう。

コールセンターの課題を解決策する攻めのDX

ここまでは、主にコールセンターの業務改善の課題を解決するための守りのDX推進について説明しました。

コールセンターは、顧客の素直な意見を直接聞くことができる貴重な機能です。その分、既存の顧客が継続的に利用や購入をし続けてくれるか、また利用を迷っている顧客が契約や購入に進んでくれるか否かはコールセンターの対応次第で決まる場合もあります。そのため、業務改善で顧客にストレスのない対応を提供することは非常に重要です。

コールセンターを1つの顧客とのタッチポイントとして捉えることで、情報をコールセンターの部署だけに閉ざさずに、マーケティングや営業、商品開発など顧客データを必要としている部署全体で共有し、売上の向上やLTVの向上に繋げる施策に生かすことができます。

ここからは、顧客を中心としたステークホルダーや自社だけでなくエコシステムをも巻き込むテーマである、コールセンターで取り組める攻めのDXを紹介します。

AI型チャットボットの導入

チャットボットとは、webサイトやLINEなどで顧客からの疑問を対話形式で自動的に解決できるようにした仕組みのことです。

チャットボットを導入することで、webサイトやLINE上で顧客が持つ「よくある質問」をその場で解決できるようになり、コールセンターへの電話やメールなどによる問合せの数を減らすことができます。これにより、工数の削減やオペレーターの負担軽減や、有人対応に必要な複雑な質問や重要度の高い問合せに対応する時間を確保できるようになります。

また、コールセンターのオペレーター支援も行うことができます。オペレーターに寄せられた質問に対して、過去の質問から適切な回答候補を提示したり、あらかじめ設定したシナリオから選択したりすることで、オペレーターのスキルや知識、経験の補完に繋がります。チャットボットでは24時間顧客の対応が可能なため、深夜帯の人員を減らすことができ、労働環境改善に繋がることも期待されています。

ヤマト運輸株式会社では、集荷受付におけるLINE AiCall導入を行い、有人対応の工数削減や顧客満足度の向上を行った事例があります。集荷受付や配達完了の通知などメインとなる問合せ内容をLINE AiCallで対応することで有人オペレーターの作業軽減に成功しました。オペレーターの業務改善だけではなく、顧客にもスムーズにつながるストレスフリーな問合せ体験の提供を実現しています。

IVRの導入

IVRとは「Interactive Voice Response」の頭文字をとった略称で、自動音声応答システムを意味します。IVRはすでに多くのコールセンターで導入されているシステムですが、あらかじめ入力された情報に基づいて顧客の電話対応をします。また、入電内容を番号に振り分け、的確なオペレーターへと案件をつなぐことも可能なシステムです。

IVRを導入することで、よくある質問への音声対応を自動化できるためオペレーターの負担を減らせます。自動音声だけでは対応できない、より複雑な案件だけが有人のオペレーターに繋がるため、対応の取捨選択ができ、工数の削減が期待できます。

また、IVRでは最初に自動音声によって問合せ内容をいくつかの種類に振り分けることが可能です。その際にどのオペレーターにつなぐべきかの優先順位もつけられます。

高度な知識を必要とする質問が新人オペレーターに繋がることを防げるため、業務効率の改善も期待できます。顧客側から見ても用件に対して適切なスキルや知識を持つオペレーターへとつながるため、対応処理が効率的になり、結果的に顧客満足度を向上できるでしょう。

ボイスボットの導入

ボイスボットは、AI自動応答システムを活用した顧客応対の音声チャネルです。コールセンターにおける注文受付や手続き業務において有人での電話応対業務をオペレータを介さず、24時間いつでも自動応答することが可能です。

また、チャットやメールよりも電話を好む層への応対業務もボイスボットにより自動化することが可能です。

コールセンターのDXに必要なこと

現状の課題・問題点の把握

まず、現状のオペレーションやマネジメントにおいて、どのような問題や課題が存在するのかを洗い出しましょう。コールセンターによくある問題や課題には以下があります。

  • クレームが多く顧客満足度が低い
  • 平均処理時間が長く、稼働の逼迫や応答率低下の要因になっている
  • データベースを有効活用できていない

問題や課題が明らかになったら、解決する優先順位をつけ、それぞれの課題に合わせたソリューションを選択していくことをおすすめしています。

また、上で挙げた問題や課題を解決するには「どの業務をどのような手段で変える必要があるのか」を明確化するために、業務プロセス・ビジネスプロセスなどの現状の見直しも必要です。

コールセンターにおける主な業務とは、顧客応対、情報検索や入力などの事務作業、対応履歴の管理や活用を行うマネジメントの3つがあるかと思いますが、並行して変革に必要なデジタルツールやシステムの検討も行う必要があります。

ゴールを定め、共有する

DXを進めるためにはゴールの共有が必要です。場合によってはコールセンターだけの力では目標の達成が難しい場合、他部署と連携する必要があります。

他部署と連携する際に、どういった目的でどんなゴールを達成するために必要なソリューションなのかを共有することが重要です。目的を共有し関係者が納得する形のゴール設定をすることで、DX推進の成功に繋がります。

PDCAサイクルを回す

DX推進において、システムの導入だけで終わらせないことは非常に重要です。DXは、ツールやシステムを入れたらすぐに成功するものではありません。長期間でPDCAを回し、試行錯誤していく必要があります。

データの扱いに慣れており運用を行える人材が社内にいない場合、初期の段階で想定どおりのスタートが切れたとしても、実行・運用のフェーズで継続して改善が滞る可能性があります。その場合には、外部のリソースに頼りながら進めることも1つの手段です。

ただし、外部のリソースに頼り続けるのではなく、あくまでも補助的な役割で活用していくことが大切です。早い段階から内部の人員の教育を行い、より柔軟に長期間、改善を進められる体制を構築できるようにしましょう。

下記の資料では「何から始めたら良いか分からない」「プロジェクトがうまくいかない」といった方のために、失敗しないDXのはじめ方や進めるうえでの注意点などを詳しく紹介しています。無料でダウンロードできますので、ぜひ併せてご活用ください。

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コールセンターにおける攻めのDX成功事例

カゴメ株式会社

飲料・食品・調味料の大手総合メーカーであるカゴメ株式会社の通販事業部における事例を紹介します。

カゴメ株式会社は2009年段階からコールセンター部署を整備し、すでにその段階で施策を考える上でのインプット情報として「お客さまからのお叱りの言葉集」を利用し、成功しています。

商品視点では新しい商品の開発により他社と差別化された商品が生まれ、販促視点ではオフラインとオンラインを横断した新しい販路の開拓に成功し、新規顧客を継続的に獲得できる力がついたため、2016年にCRM強化に乗り出しました。

顧客と直接接触できるコールセンターの強みを生かし、顧客のロイヤルティを高める施策の一環として、コミュニケーターに権限を委譲しました。顧客データを元にロイヤルティの高い顧客から電話がかかってきた際には、コミュニケーターの判断で顧客への特別なサービスを自由に実施しても良いというものです。

例えば、顧客の誕生日や孫の入学式などといったタイミングで、オペレーターが上限を設けずに自由に商品やノベルティを贈るという施策です。結果として、ロイヤル対応後6カ月間のLTVは、前年同月で比較すると28%アップ、ROI(投資対効果)は約7倍となりました。

既存顧客を大事にすることでLTVを拡大し、そこからクチコミによる新規顧客獲得を増やすという戦略を取り、成功した例です。

株式会社ポーラ

主に婦人用の化粧品の製造販売を行う企業である株式会社ポーラの事例を紹介します。

お客様相談室から得た顧客の情報を活用できる付加価値のある仕組みにしたいという目的から取り組みを始めた例です。CRMとCTIを導入することで、迅速かつ確実な顧客対応、ワークフローの改善、そして顧客の声を全社で共有できる環境を構築しました。

受付時の入力だけで二次対応するスタッフへ情報が伝わるようになるなどの相談室の業務自体の効率化も実現しましたが、顧客の声を他部署にも共有することで戦略的な活用を実現しました。

品質部門でもオペレーターが受けた顧客からの品質に関わるクレームや問合せ内容を確認できる環境を作り、品質向上に活用しています。その他にもマーケティング部門や販売部門など全社で情報共有できる環境を整え、相談室が先導となり全社的に顧客の声の有効活用を進めています。

コールセンターのDX化に有効なCDP

コールセンターは、その需要に対しての供給のバランスが悪く、人材・リソースの不足が叫ばれています。そのため、業務の効率化や人の手に頼らない方法、特定のベテランオペレーターに頼る属人化の解消が必要とされています。

一方で、貴重な顧客の声を直接得ることができるコールセンターの情報は、企業にとって売上向上やLTV向上のための貴重な財産です。得た顧客データをコールセンター内だけに閉じるのではなく、マーケティングや営業、開発部門などに連携し、必要としている部署全体が把握し活用できる環境作りが必要です。

データ活用の際によく起きる問題

コールセンターも含め各タッチポイントで得た情報を活用する場合、よく起こる問題として「データのサイロ化」があります。データのサイロ化とは、それぞれの部署が使用しているシステムやツールにデータが管理されているために、データがバラバラになってしまっている状態のことです。

データのサイロ化の状態で問合せ内容と顧客情報が紐づいていない場合、カゴメ株式会社の事例であげたようなコールセンターから顧客のロイヤルティを向上させるといった施策の実施は難しいでしょう。

このように、それぞれの部署やタッチポイントごとに導入しているシステムやツールのデータを一箇所に集約し、統合して実在する個人としてデータを紐付けることが重要になってきます。データサイロ化について、詳しくは下記の記事をご覧ください。

関連:攻めのDX推進を阻害する「データのサイロ化」の問題と解決方法

データサイロ化の解消に有効なCDP

顧客に関するデータを一元管理し、データのサイロ化を解消するためにCDP(Customer Data Platform)の利用が有効です。

dx call center 01

CDPとは「カスタマーデータプラットフォーム」の略称で、企業の顧客に関するデータを管理し、顧客一人ひとりを理解するための基盤のことです。

CDPの導入によって顧客データを一元管理できるので「誰が・いつ・何をした」という情報から、顧客はなぜ購入したのか?なぜ他企業を選んだのか?という顧客インサイトも突き詰めていくことができ、そのうえで「顧客目線」のコミュニケーションを実施し、スピーディーに改善を進めていくことが可能です。

CDPについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。

関連:CDPとは?カスタマーデータプラットフォームの機能やメリット、活用例を解説

EVERRISEが提供するCDP「INTEGRAL-CORE」

弊社EVERRISEでは、顧客データをノーコードで管理できるCDP「INTEGRAL-CORE」を提供しており、これまでTVer様やhoyu様などを含め複数社の導入実績がございます。

また、CDPの提供だけでなく、デジタルマーケティング領域における300件以上の開発実績で培ったノウハウから、データ活用基盤構築のためのコンサルティングや自社の基幹システムを含めた各種システムと連携を行うための開発も可能です。

CDP「INTEGRAL-CORE」の機能や特長、ユースケース、実際の画面については、以下の無料資料で詳しく紹介しています。データ活用にお困りの際はぜひお気軽にご相談ください!

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