2023.03.08

キーコーヒーが実践する、チャネルを横断した分析と顧客コミュニケーションの最適化|CDP導入事例

キーコーヒーが実践する、チャネルを横断した分析と顧客コミュニケーションの最適化|CDP導入事例
業種 食品業界
導入サービス INTEGRAL-CORE

キーコーヒー株式会社(以下キーコーヒー)は、海外でのコーヒー農園事業からコーヒーの製造・販売、飲食事業まで、コーヒーに関するさまざまな事業を手掛けている企業です。

キーコーヒーさまは、メーカーとしてのBtoB、BtoCのビジネスのみではなく、コーヒーファンのためのコミュニティサイトやセミナー、直販のECサイトなど顧客と直接コミュニケーションを行うサービスも展開しています。それぞれのサービスでデータをもとにした改善は進めていましたが、より良い顧客体験を提供するためにバラバラに管理されているデータの統合を検討していました。

その中でEVERRISEは、顧客データ管理のためのCDP「INTEGRAL-CORE」の導入支援、INTEGRAL-CORE内のデータを活用するためのBI構築、メール配信ツールおよびweb接客ツールとの連携支援を行いました。

本プロジェクトを進められた、マーケティング本部市場戦略部カスタマーリレーションチームの前田智紗さま、手島ほたるさまに、プロジェクトの課題背景やINTEGRAL-COREによる効果について伺いました。

課題 ・オウンドメディアなど複数チャネルのデータを統合し、横断的なデータ分析・活用がしたい
・より良い顧客体験を提供し、顧客ロイヤルティを向上させたい
解決策 ・CDP「INTEGRAL-CORE」の導入
成果・効果 ・施策のKPIとなるデータをBIツールで可視化
・マーケティングツールとの連携により顧客に合わせた施策が可能に

課題背景・目的

各チャネルのデータ活用を阻んでいたデータのサイロ化

―― はじめに、キーコーヒーさまの事業について伺えますか?

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マーケティング本部市場戦略部 カスタマーリレーションチーム 前田智紗さま(写真左)・手島ほたるさま(写真右)

前田
キーコーヒーは、コーヒーに関する事業を幅広く展開している企業です。コーヒー農園事業、コーヒー製造・販売事業を行っているほか、グループ会社では飲食事業も行っています。

主な取り扱い商品の1つであるレギュラーコーヒーには、大きく分けるとスーパーなどの小売店で販売するような一般家庭向け商品、ホテルや喫茶店などの業務店向け商品、原料用商品の3種類があります。

―― 前田さま、手島さまの主な業務について伺えますか?

前田
私たちが所属しているのはマーケティング本部市場戦略部のカスタマーリレーションチームと言い、発足から2年ほどの新しいチームです。主にECサイトやコミュニティサイト・SNSの運営、各webサイトの制作など、デジタルマーケティング分野の業務を行っています。

私の主な業務は、顧客基盤の整備やデジタルマーケティング強化に向けた新たなツール選定、運用などです。また、ECサイトの企画・運営にも携わっています。

手島
私は主にコーヒーの知識やレシピ、いれ方などが集まるコンテンツサイト「ドリップしよう。」、コーヒー好きの方はもちろん、そうでない方も皆で語れる、会員登録制のファンコミュニティサイト「Coffee Fan Club」の運営をしています。

また、「Coffee Fan Club」の会員さまやコーヒー教室が主催するコーヒーセミナーの会員さま、そのほか各キャンペーンなどの参加者へ向けて、メールマガジンの発信を始めとしたさまざまなコミュニケーション施策を担当しています。

―― CDP導入にあたり、どのような課題があったのでしょうか?

前田
キーコーヒーにはオウンドメディアやセミナー、ECサイトなどさまざまなサービスがありますが、それぞれが別々に顧客データを保持・管理していたため、データのサイロ化が起きていました。そのため、断片的な情報をもとにした浅い顧客理解、コミュニケーションしかできていない状態でした。

自社の顧客一人ひとりを深く理解し、適切なコミュニケーションが行える体制をつくるためには、チャネル単位の集計では不十分であり、これらのデータを統合管理できるシステムが必要だと考えていました。

導入の決め手

国産CDPの安心感、マーケターが使いやすいUI

―― CDPの中でもINTEGRAL-COREを選んでいただいた決め手は何でしょうか?

前田
名寄せがきちんとできることや、統合の対象となるデータや連携するツールが後から増えたり変わったりする際に柔軟に対応可能か、という視点でツールを探しており、INTEGRAL-COREはその部分をクリアしていました。

それに加えて、国産のCDPでセキュリティ面で安心できるということ、管理画面が使いやすそうだったということが決め手になりました。

EVERRISEの支援内容と評価

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INTEGRAL-COREのデータ統合・連携イメージ図

プロジェクト概要

EVERRISEは本プロジェクトで、CDP「INTEGRAL-CORE」の導入支援と、INTEGRAL-COREに蓄積したデータをもとにしたマーケティング施策実行に繋げるための各種ツールとの連携部分の開発支援を行いました。

1. 導入支援:CDP「INTEGRAL-CORE」の導入

  • CDPに蓄積するデータの整理、取り込むデータの前処理など

2. 開発支援:CDP「INTEGRAL-CORE」とBIツールの連携

  • BIツールでデータを表示するためのデータマート・画面の構築
    • 作成した画面の例
      • チャネル別の会員数推移のグラフ
      • 複数チャネルでの会員登録の組み合わせを加味した会員数推移のグラフ
      • webサイトのページ別訪問数と各種CVR・CVユーザー数の相関図 など

3. 開発支援:CDP「INTEGRAL-CORE」とSynergy!の連携

  • INTEGRAL-COREで作成したセグメントをSynergy!へ取り込むための設定作成

Synergy!について:
Synergy!は顧客管理データベースを軸にwebフォームの作成、多様な条件設定可能なメール配信機能などを備えた国産クラウド型のCRMシステムです。INTEGRAL-COREと連携することで、INTEGRAL-COREが収集・統合したデータをもとにしたセグメント情報や顧客データをSynergy!に送り、メール配信を含め顧客とのコミュニケーションの最適化が可能です。

関連:INTEGRAL-COREとSynergy!が連携・キーコーヒー株式会社に導入開始〜CDPで複数チャネルのデータを統合、顧客コミュニケーションの最適化へ

4.開発支援:CDP「INTEGRAL-CORE」とweb接客ツールの連携

  • INTEGRAL-COREで作成したセグメントをweb接客ツールへ取り込むための設定作成

データ統合のプロフェッショナルとして顧客へ寄り添う姿勢

―― 本プロジェクトにおけるEVERRISEへの評価を教えてください。

手島
CDPやデータ統合に対する疑問・悩みに親身に応えてくださり、とても頼りになりました。データ統合で実現したいことに対し、私たちがうまく言語化できない場合も対応策を詳細にまとめてくださり、リスクに対しても明確に示していただきました。

お願いしてよかったと思える方々に出会えたと思っています。

前田
開発を伴うプロジェクトは、スケジュールの遅延や追加費用の発生などトラブルが起こることが多かったのですが、EVERRISEさんではそのようなことはありませんでした。

今後もキーコーヒーでは顧客データ活用を進めていくので、データ統合・連携などの部分はこれからもEVERRISEさんにご協力いただきたいと考えています。

成果・導入効果

これまで見えていなかった部分を可視化し、より深い顧客理解が可能に

―― データの統合により、どのようなことが実現できたのでしょうか?

前田
INTEGRAL-COREとBIツールによって、1人の顧客がどんなチャネル、サービスをどれだけ利用しているのかが可視化できるようになりました。これまでは1人の方が複数のサービスを利用していた場合も、それぞれの管理ツールに別人として存在する形になっていましたが、1人の顧客に全データを紐づける形で捉えられるようになり、より精度の高い施策に活かせる情報を得ることができるようになったほか、施策の効果検証をすることも容易になりました。

今までチャネルごとの担当者に依頼して抽出してもらっていたデータも、主要な部分はBIツールで確認できるようになったので、作業の手間がなくなりました。これはデータ統合の効果として大きいと思います。

web接客においては、今までは特定のページに対して特定のコンテンツを表示する、というページ単位でのセグメントしか条件にできませんでしたが、これからは顧客情報をもとにした顧客単位のセグメントでコンテンツを出し分けられるようになります。web接客ツールの本格的な活用はこれからですが、より良いコミュニケーションに繋げられればと思っています。

今後の展望

顧客データ活用でキーコーヒーのファンをさらに増やしていきたい

―― 顧客データ活用の取り組みを引き続き推進されていくというお話でしたが、今後の展望を教えてください。

前田
メールやweb接客ツールなどを活用し、ECサイトだけ、コミュニティサイトだけ、という単体サービスにおける接触回数を増やすだけではなく、当社の複数のサービスを利用し楽しんでもらいながら、キーコーヒーのファンをさらに増やしていければと思っています。

手島
特に、Synergy!との連携によって、顧客の状況をより正確に把握したうえでのメール施策が可能になりました。まずはコミュニティサイトの会員さまやセミナー会員さまへ向けてキーコーヒーのサービスやお得な情報を発信していければと思います。

お客さま情報

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企業名 キーコーヒー株式会社
事業内容 海外におけるコーヒー農園事業から、コーヒーの製造、販売ならびにコーヒー関連事業経営に至るまでのコーヒーに関する総合企業
webサイト https://www.keycoffee.co.jp/

※本記事は、2023年3月時点の情報です。

EVERRISEが提供するCDP「INTEGRAL-CORE」

弊社EVERRISEでは、顧客データをノーコードで管理できるCDP「INTEGRAL-CORE」を提供しており、これまでTVerさまやキーコーヒーさま、hoyuさまなどを含め複数社の導入実績がございます。

  • CDP「INTEGRAL-CORE」の特長
    • 顧客に関するあらゆるデータを収集・統合
    • ノーコードでデータ集計やセグメント作成
    • 外部連携機能でBIツール・MA・CRMなどへデータを渡し、マーケティング施策へ活用可能
    • 自社開発システムならではの総合支援体制
    • 専用環境での提供も可能な国産CDP

また、CDPの提供だけでなく、デジタルマーケティング領域における300件以上の開発実績で培ったノウハウから、データ活用基盤構築のためのコンサルティングや自社の基幹システムを含めた各種システムと連携を行うための開発も可能です。

CDP「INTEGRAL-CORE」の機能や特長、ユースケース、実際の画面については、以下の無料資料で詳しく紹介しています。

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