デジタルマーケティングという言葉が注目され始めたのが、2010年頃だったかと記憶していますが、最近ではその言葉の定義が変わってきています。本記事では、その定義と、その周辺のテクノロジーについて紹介します。
デジタルマーケティングの定義
デジタルマーケティングを正しく理解するために、まずは一般的な定義を整理します。
狭義のデジタルマーケティング
デジタルでマーケティングの施策を実施することを指します。違った言葉で表すならば、ネットマーケティング、webマーケティングとも呼ばれるものです。
広義のデジタルマーケティング
デジタルデータでマーケティングのすべてを繋ぐことを指します。マーケティング全般をデジタル化していくと言い換えても良いでしょう。
広義のデジタルマーケティングについて
今回のブログで紹介したいのは、広義の方です。「マーケティングをデジタル化する」といった抽象的な説明では、どんなことができるか分かりづらいので、その部分を掘り下げます。
自動化、細分化、リアルタイム化、反復可能化、ナレッジ化
マーケティング活動全般をデジタル化することで生まれるメリットは以下です。
- 自動化
- 細分化
- リアルタイム化
- 反復可能化
- ナレッジ化
一般的に、デジタル化(IT化)するという事は、以下の2点を改善することです。
- 人手でできるが時間もコストもかかりすぎること
- 人手でできないものをできるようにすること
マーケティングをデジタル化することも、まったく同義です。
人手でやっていたマーケティング作業を極力自動化し、細かくセグメント化された顧客や個客に対して施策を細分化し、その顧客に対して、よりリアルタイムにコミュニケーションし、施策の良し悪しの結果を受けて、反復改善を実施し、データとして溜まった施策と結果をナレッジとして活用していく。
上記により、より高次元なマーケティング活動が行えるようになります。そのため、マーケティングをデジタル化するメリットがあります。
周辺のテクノロジー
それらに関連するテクノロジーを、弊社では 「デジタルマーケティングテクノロジー」と呼んでいます。
弊社サイトのtitleも「デジタルマーケティングテクノロジーのEVERRISE」と、2年ほど前から変更しております。
どういった機能があるのか?
今回のエントリーでは、1つ1つの製品紹介はしません。機能をカテゴリ分けすることができるので、そちらを説明します。
機能カテゴリ
以下のように機能をカテゴライズできます。
- データ収集
- データ蓄積
- データ分析・加工
- 施策
- 見える化
- 自動化
簡単に各カテゴリごとに説明します。
データ収集
オンラインデータ(デジタル広告、サイト解析)や、オフラインデータ(購買情報、顧客情報など)を集める機能です。アンケートデータ、ネットの口コミ情報、一般公開情報(天気、地図など)なども対象に挙げられます。
データ蓄積
いわゆるDMPの部分です。活用するためにデータを溜めるので、取り出しやすいことが重要です。
データ分析・加工
さまざまなツールなどを使って、集めたデータを活用する機能です。データサイエンティストなどが活躍する領域がここです。最近話題のAIなども、ここの一部になるのでしょうか?
施策
顧客とのコミュニケーションをどのように実施するかをサポートする機能です。広告、DM、LPO、などの施策に繋げていきます。
見える化
実施した施策の結果を見える化させる機能です。また、製品サービスの改修なども、これらのデータを利用して行われます。
自動化
上記活動を極力自動化することをサポートする機能です。マーケティングオートメーションツールなどが、この範囲の製品です。
重要な機能カテゴリは、収集と見える化
現在、もっとも重要な機能カテゴリは、データ収集と見える化です。
広告主側は、どのようなプロモーション施策に繋げられるか?パフォーマンスアップできるか?にフォーカスしがちです。また、テクノロジー側では、AIで最適解を自発的に見つけるか?などの新しい技術にフォーカスしがちです。そういった事も重要ではありますが、まずは、きっちりとデータを集め、見える化することが重要です。
見えないことには判断できない
見える化する最大の目的は、コスト対効果を図ることと、継続性を高めることです。
マーケティングがデジタル化されることで、いままでドンブリ勘定や、予算ありきでやっていたマーケティング活動を、しっかりした投資対効果が図れるようになります。また、見える化することで、効果改善のための明確な指針をえることになります。
まとめ
マーケティング活動を「デジタル化しないでも良いだろう」とお考えの方も、まだまだ多いと思います。
昨今、消費者の環境変化として、スマートデバイスの普及により、情報量の爆発的増加があり、宣伝したい製品やサービスに対する記憶が、かなり短期間しか記憶されないと言われています。そんな中、マーケティング施策を打った結果の検証が、よりリアルタイムに求められて、かつ、すぐにその対処案の実施が求められるようになっています。
何もしなければ、膨大な情報に自社情報が埋もれていく一方です。マーケティングのデジタル化は急務だと思われます。