インターネット広告の「タグ」についてでは、タグの基本的なことを紹介しましたが、本記事では、さまざまな広告配信サービスでタグを発行した場合の「運用・管理方法」について紹介します。
「タグ」の問題点
前回の最後に「さまざまな広告配信サービスでやたらめったらタグ作成・設置はいけない」と書きました。これは「複数のサービスのタグ作成・設置すること」が悪いということではありません。むしろ複数のサービスを使い、さまざまな媒体に広告配信することは当然のことでしょう。
では、何がいけないのか。ズバリ!「複数のサービスのタグを一つ一つ設置すること」がいけないのです。一つ一つ設置してしまうと問題になることとして下記が挙げられます。
- 各サービスのタグの管理がしづらい
- 複数ページにタグを1つずつ設置するのが手間
- サービス利用を止める時にタグを外すのが手間
- 配信の最適化がしづらい など
いくつか挙げてみましたが、まとめると「管理がしづらい」ということが一番の問題になります。特に「リターゲティングタグ」について影響が大きい問題になります。
リターゲティングタグは性質上、ユーザーが広告主のサイト内のどこのページを訪問したとしてもターゲティングをしたい基本的に広告主のサイト全体的に設置することが多くなっているからです。 ※コンバージョンタグにも影響はありますし、リターゲティングタグもサイト全体に設置しないこともあります
ワンタグ化しよう
では、どうすればよいか。ここで「ワンタグ」というキーワードが登場します。
「ワンタグ」とは簡単に説明すると、複数のサービスで発行した各タグをJavaScriptで動作するものにし、1つのJavaScriptファイルとしてまとめます。そして、そのタグをまとめたJavaScriptをサイトの各ページで「外部JavaScriptファイル」として読み込むJavaScriptの記述を作成します。
この「「外部JavaScriptファイル」としてJavaScriptの読み込む記述」が「ワンタグ」となります。
「ワンタグ化」することで先ほど挙げた問題点を解消することができます。
複数のサービスでタグを発行してもワンタグで管理すれば、どこのサービスのタグを設置しているかが把握しやすくなりますし、タグの追加や削除をする際もワンタグを更新することでワンタグを設置しているすべてのページに対して更新をすることができます。
このように複数のタグを「ワンタグ化」し、タグの管理や運用をすることを「タグマネジメント」と言います。
タグマネジメントシステム、タグマネージャー
さて、「ワンタグ化」について紹介しましたが、どのように実現すればよいかについて紹介します。
タグ管理を「ワンタグ化」し効率よく運用するためには、ワンタグ用のJavaScriptを自作したり、システムを開発したりすることで実現可能です。
弊社EVERRISEにおいてもワンタグ開発のご相談を承っております。
また、世の中にすでにサービスとして展開されているものを使用することでも実現できます。
代表的なサービスとしては、
- ヤフー株式会社のYahoo!タグマネージャー
- Fringe81株式会社のTagKnight
- 株式会社アイレップのMarketia
- GoogleのGoogle Tag Manager
などがあります。
これらの「ワンタグ化ツール、システム」を「タグマネジメントシステム」「タグマネージャー」と呼びます。
サービスによって特徴や仕組み、できることなどにそれぞれ違いがありますが「タグマネジメントシステム」としての基本機能は同じものだと考えて問題ないと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「タグの管理方法」として「ワンタグ化」、「タグマネジメントシステム」を紹介しました。「インターネット広告の「タグ」について」と合わせて、「タグ」に関する理解を深めて頂ければ幸いです。
EVERRISE では、タグ作業を一元化することで、作業の効率化、およびデータの取得ミスなどの低減に繋げるためのサポートサービスも行っています。ご興味がありましたら、お気軽にお問合せください。