アドテク

初心者向け!インターネット広告の基礎知識とトレンド(第1回)

by EVERRISE DXブログ編集部

インターネットで気になる単語を検索しても、SNSで日常をつぶやいていても、そのすぐそばにあるもの。それが広告です。
2006年の創業以来、EVERRISEはインターネット広告の配信関連技術(=アドテク)の開発に携わってきました。

「何度も同じ商品の広告が追いかけてくるのはなぜか」
「検索した覚えがないのに、なぜ自分の欲しいものの広告が出てくるのか」

今回の連載では、最近広告運用を始めた方や、広告業界に興味を持っている方向け に、インターネット広告の歴史や基本的な配信の仕組みの概要 を弊社の知見をもとに紹介しつつ、上記のような疑問にも答えていきたいと思います。

第1回は、インターネット広告の登場から現在に近い仕組みが出来上がるまでの流れを振り返ります。

インターネット広告の形式・仕組みの全体像

インターネット広告は、広告主の企業から、一部は広告代理店を経由して、広告媒体となる各種メディアに掲載され、一般ユーザーに届きます。しかし、一口にネット広告と言っても形式は様々で、広告が掲載されるまでの配信の仕組みも時代とともに複雑になってきています。
 
まずは、下の図を見てください。主な広告の形式や仕組みをまとめるとこのようになります。

この図と下の年表を参考にしながら、歴史を辿っていきましょう。

バナー広告の誕生

ネット広告は「バナー広告」(純広告)の誕生から始まりました。1994年にWIREDが世界初のバナー広告を掲載。その2年後にはYahoo!JAPANが国内でバナー広告の取り扱いをスタートしています。最初期はバナー広告を掲載するサイト=メディアが直接広告主または代理店に、広告枠を販売する形でした。同時期にはメールマガジンなどに掲載される「メール広告」も広がりました。

アフィリエイト、リスティング広告開始

2000年前後には、「アフィリエイト」 が出始めました。個人のサイトやブログで企業の商品について紹介して、掲載した広告をクリックしてもらうことで報酬を得るものです。国内ではバリューコマースがいち早く1999年にサービスを開始しています。
 
2000年に入って注目を集めたのが、現在は運用するのが当たり前になった「リスティング広告」です。ご存知の通り、検索キーワードに連動して広告を表示します。2002年にGoogle Adwords がサービスを開始しています。

アドネットワークが広まる

2007年ごろからは、広告配信(販売)の仕組みが大きく変わっていきました。
 
それまでは個別メディアの広告枠単位での販売が行われていましたが、メディアの広告枠を多数束ねて販売する「アドネットワーク」という仕組みが生まれました。アドネットワーク業者を通すことによって、広告主は多数のメディアに一括で広告を配信できるようになりました。

関連記事:「今なぜアドネットワーク、アドサーバーなのか?」

リターゲティングの技術で「枠から人へ」

2010年代にかかってくると、広告枠を配信数(インプレッション)で取引する「アドエクスチェンジ」と呼ばれるオークション市場の仕組みが出来ました。「どの広告枠に出稿するか」以上に、「どのくらいの単価でどのくらい配信するか」が重視される取引形態に変わっていきました。

さらにこのころからは、ユーザーがどんなサイトを閲覧したかによって広告を出し分けたり(ex.直前に閲覧していたサイトの広告を配信)、行動履歴からその人の興味関心を予測して広告を出し分けたりする「リターゲティング広告」が普及します。

この技術により、広告のクリック率や成果は大幅に上がりました。それまでの「どんな人が見ているかはっきりしないニュースサイトの広告枠」への広告配信ではなく、「自社サイトを見た人」への広告配信が可能になったからです。アドテク業界で有名な「(広告)枠から人へ」という言葉もこのころに生まれました。

「何度も同じ商品の広告が追いかけてくる」という現象は、このリターゲティング技術によるものです。

関連記事:「ターゲティング広告の仕組み : ユーザーへの最適化」

バーダー・マインホフ現象

では、なぜネガティブな印象を与えてしまいかねないのに、何度も繰り返し同じ広告を配信するのでしょうか。これは心理学の「バーダー・マインホフ現象」が広告マーケティングでも応用されているからです。

(参考:「マーケティングの心理学:人間の行動を紐解く10の法則」/Hubspot)

たとえば、子供が産まれて初めてベビーカーを買います。すると、今までもたくさんすれ違っていたはずなのに存在すら気づいていなかった街中のベビーカーが急に目に入ってくるーー。そのような心理を広告でも応用しているのです。

RTBの仕組みがスタート

2011年は、アドテク革命とも言われる「RTB」(リアルタイムビディング)の仕組みが完成した年です。RTBとは、1インプレッションつまり1人のユーザーがメディアのサイトを訪問して広告枠を表示するごとにリアルタイムでオークションを行う仕組みです。

広告主側がアドエクスチェンジを複数まとめて管理し、ターゲティングの技術などによって効果的に広告配信をするための「DSP」(デマンドサイドプラットフォーム)、メディア側が広告収益の最大化を目指すために活用する「SSP」(サプライサイドプラットフォーム)によってやりとりが行われ、およそ0.1秒の間にオークションが完了して広告が配信されます。これにより、広告の効果が高そうなユーザーに配信したい広告主側と、なるべく高い値段で広告枠を売りたいメディア側の両方に利益をもたらすことが可能になりました。

日本では2011年にカウリとフリークアウトが初めてRTBを実施しました。

関連記事:「SSP, RTB, DSP はどのように連携しているのか」

スマホの爆発的普及とソーシャル広告

2013年ごろからはスマートフォンの爆発的な普及にあわせて、SNSが広まりました。それにともない「ソーシャル広告」が登場します。SNS上のプロフィールや興味関心に関連した行動(どんな投稿にいいね!をつけているか?やどんな人をフォローしているか?など)から、ターゲティングして最適な広告が配信できるのが特徴です。今ではみなさんFacebookやインスタグラム、Twitterで毎日見かけているかと思います。
 
ネット広告の誕生からSNSでの広告までを振り返りました。約20年ほどでここまで発展してきたのがわかっていただけたかと思います。

そのスピードは今も衰えておらず、最近も多くの技術が出てきています。
 
次回はインターネット広告にまつわる近年のトレンドを紹介していきます。

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この記事を書いた人:EVERRISE DXブログ編集部

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