オンライン広告で利用される効果指標について紹介しましたが、本記事では、その効果を計測する方法を解説します。
広告効果って何を測るの?
広告とは、メディアが提供するコンテンツに付随する形で掲載されるものです。そのメディアを閲覧する人達をユーザと呼んでいますが、そのユーザーの「アクション」の数を測ることを、広告効果測定と呼んでいます。
具体的なアクションとしては、「広告を見る」「広告をクリックする」「(クリック後)広告主サイトで購入する」などが挙げられます。
前回上げた「絶対に抑えるべき代表的指標3つ」ですね。それぞれ、「インプレッション」「クリック」「コンバージョン」と呼びます。
効果測定のポイント
「ユーザーのアクションを測る」には、この言葉の定義をどうするかで、計測する値が異なります。
一般的に利用されている定義を説明します。
1.「ユーザー」の定義
webサイト上の広告ですと、ブラウザーのCookie内に保持させたIDが一致するユーザはすべてのアクセスを同一のユーザとして扱います。
この場合、ブラウザーが変わるとCookieに保持するIDも変わります。ですので、複数のブラウザーをから同じ広告を見ていた場合は、実際には1人のユーザーだったとしても別ユーザとして計測されてしまいます。
2.「アクション」の定義
アクションにはいくつか種類がありますが、「広告を見る」アクションについて説明します。
「広告を見る」と言うアクションは、広告配信サーバに対して、広告表示のリクエストが送られた事を指します。そのため、実際はユーザーに見られていない場合でも「見た」とカウントされることがあります。
代表的なケースとしては、
- 見ている人の画面に出てない(スクロールしないと見えない)
- 広告画像が表示される前にブラウザーを閉じられる
などです。
計測の技術
最後に、どのような手順でそれぞれのアクションを計測するか解説しましょう。
手順
- ユーザーがメディアを見る
- 広告配信サーバに広告がリクエストされる
- 配信サーバが広告を返す
- 初めてリクエストしてきたユーザーだった場合は、配信サーバはCookieも同時に渡す
- ユーザーが表示された広告をクリックする
- 広告配信サーバを経由して、広告主サイトに遷移する
- 広告主サイトで購入する
- 購入結果ページで、広告配信サーバへビーコンが送られる
計測タイミング
手順2の時点で、インプレッションはカウントされます。
手順6の時点で、クリックがカウントされて、
手順8の時点で購入した(コンバージョン)とカウントされます。
ユーザーが起こしたアクションが広告配信サーバに認識されて、初めて計測されるのです。
まとめ
いかがでしょうか?
広告の効果を計測するという、簡単そうに思える事も、さまざまな手順を経て行われているんですね。
実際には広告を見てから購入までに複雑な遷移を取るため、もっと細かく情報を計測したくなります。「間接効果」や「アトリビューション」といったキーワードについてはまた次回。
広告効果測定のトラッキングツールについてのご要望がございましたら、お気軽にお問合せください。