―― CDP構築プロジェクトを進めるにあたり、特有の難しさや面白さなどはありましたか。
大坂(EVERRISE)
今回のプロジェクトの大きな特徴は、お客様のデータだけでなく、製品である「機器のデータ」もあわせて統合する点でした。
一般的なCDPでは顧客データを中心に扱うことが多いですが、今回は顧客IDと機器IDの両方を統合・管理する必要がありました。顧客情報と機器情報を組み合わせることで、どのお客様がどの機器を利用しているのかを把握し、Rinnai Styleを通じたサポートや顧客コミュニケーションの高度化につなげていくことができます。
提案段階では、弊社のCDP製品である「INTEGRAL-CORE」を使用する案と、Google Cloudを 用いてスクラッチ開発する案の2つの選択肢がありました。ただ、今回の要件では、顧客データだけでなく機器データも統合する必要があったため、より柔軟に対応できるGoogle Cloudでのスクラッチ開発をご提案しました。
―― 自社プロダクトありきではなく、今回の要件に合わせて構成を検討したということですね。
大坂(EVERRISE)
はい。INTEGRAL-COREで対応する方法も選択肢としてはありましたが、今回の要件に対しては、Google Cloudを用いたスクラッチ開発の方が適していると判断しました。
また、将来的なマーケティング活用を考えたときに、GA4のRaw Dataの活用やBigQueryとの連携を見据えられる点も重要でした。顧客データとWeb上の行動データを将来的に組み合わせて分析していくことを考えると、Google Cloudをベースにした構成の方が、その後の活用にもつなげやすいと考えました。
開発を進める中では、データの品質定義や名寄せのルール作りが重要でした。信頼性の低い名寄せは、マーケティング施策において顧客満足度を損ねるリスクがあります。そのため、データの状態に応じて、どの条件であれば信頼できるのか、どのレベルのデータは慎重に扱うべきなのかを段階的に定義していきました。
また、機器データについても、機器IDなどの共通指標を用いて、信頼できるデータを統合・管理する仕組みを構築しました。顧客データと機器データをそれぞれ適切に管理し、信頼できるものは 活用できる状態にすることが、今回のプロジェクトでは非常に重要でした。