顧客データの管理・活用を進めるうえでの「データ」の課題
顧客データの管理・活用を進める企業は増え ていますが、データの課題に直面し、うまくプロジェクトが進まない企業は多いです。
データの断片化と一貫性の欠如
顧客データの管理・活用において、さまざまなツールから収集したデータが統合されておらず、一貫性のある顧客体験を提供することができない、といった課題はよく起きています。
例えば、顧客情報管理システムでは性別が「男性」「女性」の文字列で保存されているのに対し、販売管理システムでは性別が「1」「2」の数値で保存されているような場合、データ統合時に不備が起きやすく、分析の精度を低下させます。
異なるマーケティングツールで収集された顧客データが重複することで、同一顧客に対して複数のコミュニケーションが行われることで顧客満足度が下がってしまうこともあります。
データ品質の問題
データ品質としての問題により、不完全または古いデータを使用すると正しい意思決定ができない可能性があります。
例えば、製品データベースでいくつかの製品において、カテゴリーや仕様情報のデータがなく、オンラインでの製品検索時にこれらの製品が適切に表示されないといったことが起こります。
顧客が住所変更を行なったにもかかわらず、その情報が一部システムにしか反映されず、配送ミスが発生し、クレームに繋がってしまうケースもあります。
規制遵守の難しさ
顧客データは個人情報であるため、厳格な規制に対応し、適切な管理・活用が求められます。
個人データ保護法のような厳しい法規制に対応するためには、顧客データの管理において高い透明性とコントロールが求められますが、断片化されたデータ管理体制ではコンプライアンスが保証できません。
MDMによるデータの本質的な解決
データの課題を解決するためには、MDM(マスターデータマネジメント)が必要です。
EVERRISEでは、全社的に共通のルールを設定し、統一されたフォーマットに沿ってマスターデータを整備・管理し、さまざまな業務システムから参照できるようにするサービスを提供しています。
戦略的MDM計画の策定
お客さまのビジネス目標に合わせたMDM戦略を策定し、最適なデータ管理の方法や手順を明確にします。
データ統合と品質向上
異なるソースのデータを統合し、データのエラーの修正、対応するデータの結び付け、必要な情報の追加を行い、データの品質を向上させます。
データガバナンス体制の構築
データガバナンスのポリシーとプロセスを定義し、データが常に正確で信頼できる状態を保ち、必要な時に利用できるようにします。
継続的な改善とサポート
導入後も定期的なレビューとアドバイスを行い、ビジネスの変化に合わせてMDM戦略を調整します。
まずはお気軽にお問合せください
EVERRISEは、超大量アクセス・超大量データを扱う高可用性システムの構築を強みとしています。
10年以上にわたるマーケティング・アドテクの技術提供の実績をもとにお客さまのビジネス課題を解決します。
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プロジェクトの流れ
STEP
01
初期診断
現状の分析とお客さまのニーズをヒアリングし、具体的な目標を設定します。
STEP
02
戦略策定
MDMの目標達成に向けた戦略を策定し、ロードマップを作成します。
STEP
03
実装計画の立案と実施
選定したMDMソリューションのカスタマイズと実装を行います。
STEP
04
運用と最適化
MDMシステムの運用をサポートし、継続的な改善を図ります。
よくあるご質問
Q.
MDMとは何ですか?
A.
MDM(マスターデータマネジメント)は、企業内の重要なデータを一元管理し、データの整合性と精度を保つためのプロセスや技術のことです。
これにより、顧客情報、製品データ、サプライヤー情報などのマスターデータを一貫性のある状態で管理し、組織全体で利用できるようにします。
Q.
マスターデータとはどういうデータですか?
A.
マスターデータとは、日本語で「基礎データ」や「基本データ」といった意味で翻訳されます。例えば、商品情報や顧客の氏名・住所・年齢・性別など比較的変化が少なく、主に企業が構築するデータベースで共通となる情報のことです。
一方で、顧客の購入データやオンライン上での行動データ、流通で生じた処理データなど、何らかのアクションが発生した際の詳細を記録した情報をトランザクションデータといいます。これらは一般に更新頻度が高いデータです。
多くのトランザクションデータは、マスターデータに紐づいた状態で活用されます。そのため、マスターデータが1つ間違っていると大量のトランザクションデータに影響を及ぼし、正しいデータ活用ができなくなる可能性が高くなります。
Q.
どのような企業がMDMを導入するべきですか?
A.
どの規模の企業にも効果的ですが、特に大企業や複数の部門、国際的な事業を持つ企業でメリットが大きいです。また、顧客情報や製品データなどの重要なマスターデータを大量に扱う企業にとっては、MDMの導入が特に重要です。
Q.
MDMの実装にはどのくらいの時間がかかりますか?
A.
プロジェクトの規模や複雑さによりますが、一般的には数ヶ月から1年以上かかることがあります。実装の期間は、組織のデータ量、システムの複雑さ、必要な統合作業の範囲によって異なります。